19章 再生(生まれ変わり)

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レジュメ作成者:スピリチュアリズム普及会 若山明子氏

黒字はスピリチュアリズム普及会、若山明子氏作成のレジュメ

  青字は読書会中に若山氏が語られた内容

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はじめに

 再生については未だに明らかにされていないことや、わからないことが多いため、今の地上人の私たちにはとても難しいテーマです。シルバーバーチが再生について画期的な真実を地上におろしてくれましたが、それも再生についてのほんの一部分でしかありません。

 最高レベルの霊的知識を何とか地上人にも理解できるように伝えてくれましたが、肉体を持った私たち地上人には残念ながら一部しか理解することができません。自分たちの理解出来る範囲で受け入れ、実践に結び付けていくことが求められているだけです。

 ですから、再生についてはそのアウトラインを理解していれば、細部まで理解できていなくても良いのです。疑問があっても理解できる時期を待つことです。いずれ自分が霊的成長をする中で理解していくことができるようになります。

 巷には再生や前世について、様々なものが氾濫しているので、シルバーバーチの説くものと照らし合わせて正しいかどうか見極めていくことが大切です。

 本章では、シルバーバーチが明かしてくれた霊的真理の中から再生問題について理解を深めていきます。


“再生”と“前世”――神秘的なものへの関心と低俗な好奇心の対象

・再生……過去に生きた人間が再びこの世に生まれること

<再生と前世はペア>

再生があるということは、前世があるということ。前世が無ければ再生もないということになる。前世や再生については、スピリチュアリズムを知らなくても興味を持つ人が多い。しかし、巷で言われている再生は真実ではない。


・ニセ霊能者の暗躍――“リーディング”や“霊視”を装った適当な前世の指摘

 ⇒ 低俗な大衆の好奇心に付け込んだニセ霊能者の詐欺

<ニセ霊能者の暗躍>

●ニセ霊能者は前世を指摘 ⇒ すべてデタラメ

 ・現在の自分が冴えなくても、前世では立派な人物だったと思いたいという低俗な自尊心をくすぐる。指摘する前世は悲劇のヒロイン、王族、貴族、武家の姫、など立派な家柄な人ばかり。

 ・あたかも真実のように語るが、実際は適当

メディアでは事前調査をしたり、コールドリーディングというテクニックを使い、相手の様子から反応を見て適当なことを言っていることも多い

 <前世は誰にもわからないよう、神の配慮がある>

 自分の前世を覚えたまま次の人生を送るということは、前世で犯してきた罪の内容もすべておぼえているということである。殺人などの大きな罪を犯してきたり、人には言えないようなことをしてきた内容を全部覚えて生きていくということは、壮絶な苦しみを味わうことになる。再生人生では、そうした過去を忘れて、償いの人生を送れるように神が配慮してくださった。

 地上人生で耐えがたい苦しみを味わっている場合、前世の償いであることがほとんど。苦難を乗り越えることで罪を償うことができるようになっている。

・“退行催眠”による、一見科学的に映る前世探し

・世間の“前世ブーム” → メディアが利益を得るために作り上げたもの(すべてデタラメ・ウソ)

 退行催眠は医師が行うので信頼している人が多い。また、催眠状況下で嘘は言えないだろうと考え、退行催眠での発言を全て真実であると思いこんでしまう。本人が話せない言語(ロシア語・ラテン語など)を突然話し出したり、絶対に知りえないことを話し出したりする等のことが起こると、たいていの人はその人が前世で体験したからこそ出てくるのだと思ってしまう。しかし、こうしたことを地上人に思い込ませる程度のことは、幽界の地上に近いところにいる霊でも可能である。メディアはこのような内容を、真実でないとわかっていても本や番組で取り上げて儲けようとする。メディア、マスコミは真実かどうかはどうでもいい、視聴率が上がったり本が売れればそれでよいのである。

 スピリチュアリズムの普及はマスコミを利用せず、時期の来た人一人一人に真理を手渡すという形でゆっくりと広がるものであり、テレビなどのメディアを通じて多くの人を洗脳して広がるものではない。真理の伝道は地道に行うべきものである。

<前世を気にする必要はない>

 地上人生は一回で終わることはない。名もなき人であっても、貧しい暮らしをした人でも、貴族であってもどちらでもよい。類魂のシステムを知ると、そのようなことを気にする必要がないことがわかる。

“再生”は宗教にとっての重要な問題(宗教上の大テーマ)

前世はある。なぜなら再生があるから。

・大昔から世界中の多くの宗教が再生を説いてきた(古代エジプト・古代ギリシアなど)

・仏教の輪廻転生思想(六道輪廻思想)

天道、人間道、修羅道、畜生道、餓鬼道、地獄道の6つの界に輪廻転生すると説く。輪廻の枠から出ないと幸福になれず救われないという思想のため、解脱を目指す

・一般人の考える再生


 現在の自分がそのまま生まれ変わる。時代と肉体は変わっても「今、意識している自分」と同じ自分が生まれ変わると考える

・古来より宗教によってさまざまな輪廻再生論が説かれてきた  →  間違った輪廻再生論

・輪廻再生は地球人類にとって最大の難問、奥義  →  地上人類の霊性では理解できなかった

 霊界からインスピレーションが与えられてきたが、再生の事実を正しく認識できるレベルまで霊性が高まっていなかったため、再生については触れられてこなかった

・シルバーバーチ →  地上人類に画期的な再生観をもたらした

(※スピリチュアリズム――はじめて死後の世界の事実を明らかにする

  シルバーバーチ――はじめて再生の事実を明らかにする)

 シルバーバーチによって、霊界の奥義ともいうべき再生に関する知識が部分的にではあるが明らかにされた

シルバーバーチによって明らかにされた輪廻再生の骨子

・キーワード――「類魂(Group Soul)」 →  再生は「類魂」を中心として行われる

 シルバーバーチ――人類史上はじめて「類魂」を中心とした再生観を明らかにした

再生は類魂を中心に行われる。つまり、類魂のことを知らずに再生を理解することはできない。

・再生は何重もの要素が絡み合って展開 → 再生の事実の理解を困難にしてきた

 「類魂」の事実がわからない

 他の複雑な要素についても全く無知

⇒ 再生の真実を知ることができなかった

「類魂」(Group Soul)とは

・霊格の等しい霊が引き合い集まったグループ(霊的家族)の一人ひとりの意識が融合してできた大 きな “共有意識・共同意識”

<同じ霊性・同じ性質の人が集まって生活をする>

 霊性が同じだと一人一人の体験を共有することができる = 共有意識

 Spirit group (Soul group):同じ霊性の霊的グループ・霊的家族(ただ集まっただけ、霊は個別の存在)

 Group Soul(類魂):グループのメンバーのそれぞれの意識を全員で共有し、一つの大きな意識として感じている

・界層の霊的家族(霊的グループ)のメンバーは、類魂(大きな意識)を共有し、その中に溶け込む ことで自分と他人とが文字通り一体となる

・メンバーは類魂の中で、他人の地上体験を共有し、ともに霊的成長することになる

 メンバーは類魂の一部となることで共同の霊的成長の道を歩むようになる

 類魂のメンバーはグループ内のメンバーそれぞれの地上体験を共有し、ともに霊的成長をすることができる。自分が体験していなくても、類魂のメンバーの体験が自分の体験になる。

 一人では不可能な何十倍もの霊的体験ができ、霊的成長ができるシステム

再生の概要

・再生の2つの目的

@類魂全体の共同成長・進化

 類魂は全体がともに体験を共有し合って成長できる仕組み。体験を共有することで自分以外の霊の体験を自分自身の体験とすることができる(類魂を利用した共同成長システム)

A個人の前世で犯した罪の償い(個人レベルのカルマ清算)

 ある程度霊的成長をしていくと、個人のカルマが足かせとなって類魂全体の霊的成長が停滞していることに気付くようになる。

⇒ 体験を共有していても、個人の摂理違反は個々が自分で償う。(カルマの法則・自己責任の法則)

 カルマが残っていると成長できないため、そのリセットの為に再生人生を決意する

⇒ カルマに見合った苦しみを得られる地上人生を選択する

(1) 類魂全体の共同成長・進化という側面から見た再生

 霊的家族の一人が、類魂の一部分をたずさえて新しい地上体験を求めて地上に生まれる

 類魂(共同意識)の一部分を自分の意識として持っていく

   ↓

 さまざまな体験を通して霊的成長する

   ↓

 その体験と成長した内容を死後、類魂に持ち帰り共有することで類魂全体が進化する

・類魂の代表としての意識を持つ

・前世の自分の意識は、再生時には存在していない

・前世と再生時の自意識(自分としての意識)は別物、見方によっては別人となる

(2)個人の前世で犯した罪(摂理違反・カルマ)の償いという側面から見た再生

 カルマ――霊的成長に歯止めがかけられる

 地上に再生する

   ↓

 苦しみ(罪の償い)・カルマ清算

   ↓

 霊的成長の歯止めを取り除く

   ↓

 霊的成長の道をリセット → 類魂全体の進化向上にも影響する

一人のメンバーが地上に再生するとき……類魂(共同意識)の一部を自分の意識として持っていく

・類魂の代表としての意識を持つ

・前世の自分の意識は、再生時には存在していない

・前世と再生時の自意識(自分としての意識)は別物、見方によっては別人となる


地上に再生する一人の人間の意識

・地上では霊的意識のほんの一部分が顕在化されるだけ、大半は潜在意識となっている

・死後、地上時代の顕在意識(自覚意識・自分と思っていた意識)は潜在意識の中に溶け込み消滅する

→ 地上時代に自分自身と思っていたものは、死後には消滅することになる

→ 再生時にはまったく別の意識が顕在意識として現れる

   (まったく異なった自意識をもった人間として誕生する)

→ 自意識を基準とするならば、まったく別人が再生するということになる

・前世の人間が再生時にそのまま再登場することはない(世間一般で考えられている再生はない)

<再生の有無で英仏のスピリチュアリズムが二分していた時期がある>

 イギリス ⇒ 再生は無い

 フランス ⇒ 再生は有る

 フランスのスピリチュアリズムでは初めから再生は有るとしていた一方、イギリスでは再生は無いとの見解であったが、見方によってはどちらも正しいと言える。つまり、現在のパーソナリティは今世限りのもので、次の人生では同じ魂でも別の側面(ダイヤモンドに例えると別の面)が再生するため、現在の自分とは別人となることから、再生は無いと見ることもできる。フランスではその細部はわからなかったが再生を認めていた為に、イギリスとフランスのスピリチュアリズムは再生論を巡って対立していた。

 シルバーバーチの登場によって再生についての正しい知識がもたらされ、フランスとイギリスのスピリチュアリズムの再生間は一つに統合されたと言える。

<霊界へ戻った後、元の類魂にすぐに戻るかどうかはわからない>

地上人生を終えて、すぐには自分の類魂に戻らず、他の類魂へ行ってその類魂の霊的成長に寄与することもある。

神は全ての霊が霊的成長できるように摂理を作ってくださっている。

再生問題の難しさ

(p.319/LB4〜p.320/L4)

・霊界にも再生を認めない霊がいる(霊性が低いうちは、再生の事実がわからない)

霊界通信によって再生についての認識が違う理由は、霊にもピンからキリまであるということである。霊は自分の霊性レベルの界層以上の内容はわからない。通信霊の霊性レベルは様々であるため、未熟な霊が通信を送ってくる場合は高級霊にしか理解できないことについて質問をしても、きちんと答えることができない。知らないのである。

・再生は地上人類にとっての最難問・最大の秘密であり、一定の霊性レベルにいたってはじめて受けいれられるようになる

再生は誰にでも受けいれられる内容ではない。霊界の下層についての事実は大抵の霊にも理解でき、語ることができるが、高級霊にしか伝えることのできない内容がある。再生についての事実はその一つで、霊界人でも一致できる内容ではない。

再生問題の取り扱いについて

・死後の世界についての霊的知識は、真理の一部分にすぎない、真理探究の出発点に過ぎない

 更に重要な真理もある ⇒ 再生についての知識はその代表

・再生は霊的成長に関係する重要な霊的真理のひとつ

・闇(霊的無知)の中にいるより、光(霊的真理)の中にいる方がよい

 再生の事実が示されたのは、人類全体の霊性が向上して、それを受けいれられるレベルに達した為

類魂について@

・今のあなたは、類魂という大きな共有意識の一部である

・地上世界以外の霊界の界層でも、同じ類魂の一部をもった霊が存在している

類魂についてA

・類魂とは全てのメンバーによって構成される大きな意識体(共同意識・共有意識)

・類魂は単なる霊(メンバー)の寄せ集め(集団)とは違い、異なる個々の意識が合体融合して構成される意識の統一体のこと

スピリット・グループとは違う。それぞれの霊の“意識の統一体”のことを「類魂」という

・一人ひとりの霊が独立しているのではなく、霊的(心的)に完全に一体化している

・メンバーが類魂を携えて、他の界層(地上・低い界層)に出向くこともある

・他の界層に出向いたメンバーは徐々に上昇して元の類魂の中に再統一される

類魂についてB

・類魂を構成する2つの霊(メンバー)が、同時に地上に誕生することはない

⇒ それぞれのメンバーが異なる界層での体験を持ち寄って類魂全体を成長させることが目的だから

(※ただしアフィニティー・一対魂である二人が、同時に地上に誕生することはある)

再生の目的について

・再生のメインの目的は、類魂全体の進化(共同進化)

・個人としての目的―― @前世で作ったカルマ(罪・摂理違反)を償い清算する

                A体験の不十分な部分(未成長の部分)を埋め合わせする

再生の回数について

・特別な使命があるときは、同じ霊が2度も3度も再生することがある

使命があれば、同じ霊の面(同じインディビジュアリティ)が2度も3度も再生することがある。

・地上でなすべき体験が不十分なときは、同じ霊がもう一度、埋め合わせの為に地上に戻る(再生)こともある

・同じ霊が何十回、何百回も再生するようなことはない(多くても10回程度、普通は4〜5回程度)

再生の回数の自覚

・一定の霊性レベルに達した霊の場合は、これまでの地上への再生回数を覚えていることもある

霊的成長をすれば再生の回数も自覚できるようになる。

再生時の身元について

・目的(霊的成長・カルマ清算)にふさわしい国・人種・親・性別を選ぶ

<霊的成長に最適な条件を自ら選ぶ>

国も性別も環境も様々な再生人生を選択する。前世で男性だった人も次の再生人生では女性を選択することもある。その霊にとって必要な体験に相応しい再生人生を選んでいる。国家・家族・性別等、自分の霊的成長に最も必要な体験ができる人生を選択して生まれてきている。

・仏教などの輪廻思想の説く、他の動物や植物への転生はない

仏教で言われているような、次は犬に生まれ変わる(畜生道)というような事実はない。一度発達した霊性が退化することはあり得ない。

再生と人間関係の分断について

・再生によって愛する者同士が引き裂かれるようなことにはならない(住む世界は別々でも愛の関係は維持される)

霊性が別々で住む世界が違っても互いに愛があれば会うことができる。愛は必ず成就される。

<霊的視野を持つ努力をする>

「一致しないのはあなたの天上の幸せの観念と私の天上の幸せの観念の方でしょう」(p.321/LB3)

⇒ 新しい事実を提示しているのだから、いつまでも物質的視野でみていてはいけませんよと諭している。

無数の霊と交わり、ともに霊的成長ができるという喜びは地上では理解することができない。肉体に閉じ込められた小さな概念にとらわれず、大霊の摂理に自分を沿わせるように努力すべきであることを説いている。

地上人(肉体を持っている)⇒ 限られた狭い視野しか持てない

霊界人(霊体だけ)⇒ 肉体の束縛から解放され広い視野を持つことができる

高級霊 ⇒ 霊体も浄化され、もっと広い視野を持つことができる


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