11章 進化の土壌としての地上生活
一覧 > 2015年2月 > 霊的成長について > 11章 進化の土壌としての地上生活
レジュメ作成者:スピリチュアリズム普及会 若山明子氏
※黒字はスピリチュアリズム普及会、若山明子氏作成のレジュメ
青字は読書会中に若山氏が語られた内容
※当サイトに掲載するスピリチュアリズム普及会出版の本文の内容や図はスピリチュアリズム普及会の許可を得て掲載しています。著作権等の関係上、無断で転載されませんようお願いいたします。
尚、当サイトはリンクフリーです。
1. 永遠の霊的成長について
(参考リンク)
スピリチュアリズム・ニューズレター>バックナンバー>29号>永遠の霊性進化 の道と、一瞬の地上人生
<スピリチュアリズム普及会公式サイトへ>
人類の進化とは霊的なもの
(P193/後ろから3〜後ろから2)
・永遠の価値基準は霊にあり、物質や肉体にはない。霊こそが永遠
・人間の永遠の進化・向上とは、霊的なものであって物質的なものではない
人間の成長の基準は物的なものではなく、霊的なことに関わるものである。また、真の幸せとは地上生活における健康やお金ではなく、霊的成長をすることである。
※参考 P195/3〜7
肉体を脱ぎ捨てて霊界へ行きながら、何千年も煩悩を抱き続け、霊的成長の歩みが停滞している霊が霊界の下層世界には実際に大勢いる。
地上において金儲けや飲酒などの享楽的なものに執着して生きた人間は、死後霊界へ行ってもその執着が抜けず、益々欲望を募らせていく。こういう霊は地上付近をうろつき、同じ思いを持っている人の所へ行き憑依してしまうこともある。
終わりのない永遠の進化について
(P188/9〜後ろから2、P196/1〜9)
・人間の霊的成長(進化)には終着点がない。どこまでも進化の道が続く
・進化に伴い、一歩一歩大霊にちかづいていく。しかし大霊と融合して個別性がなくなることはない
地上で人間が意識している自分である「パーソナリティ」は本来のほんの一部に過ぎない。進化するに従い、益々個性が発揮されていく。人間は一個の霊として永遠に成長する存在であり、神と一体になるという所謂ニルバーナというのはあり得ない。神と一体になるというのは完全の域に到達するということだが、そういう霊は存在しない。霊性を磨けば磨く程、更に磨くべき領域があることに気が付き、上には上があることを知るようになる。
「永遠の霊的成長の摂理」と“完全平等・完全公平”
(P193/1〜7)
・霊的成長が唯一の幸福の判断基準――霊的成長が善であり真の幸福
・霊的成長のチャンスは、摂理支配のシステムの中で、すべての人に平等に与えられている
誰もが完全に平等である。このことに例外はない。霊的成長を基準にして見ると必ず、当人にとって霊的成長にプラスになるものが与えられている。
・物質的視点でみると地上生活は不公平だらけに映る
霊的成長を基準とした霊的視点から見ると、全人類が完全平等・完全公平に置かれている
真の幸・不幸の判断基準は霊的成長をするかどうかである。物的基準で見ると必ず不平等で不公平に感じる。苦難こそ霊的成長のチャンスであり、霊的視点で見ると必ず誰もが霊的成長できるように公平に扱われていることがわかる。先進国のエゴによって飢餓に苦しみ餓死する人たちも、地上生活だけを見ると不公平に映るだが、霊界へ行けばそれなりの埋め合わせがあるように摂理ができている。絶対に不公平はない。
現在はそのことが理解できない人も、時期が来れば霊的真理を受け入れられるようになるので、その時が来るまで祈ってあげるとよい。
「永遠の霊的進化」の摂理と“神の愛”
(P200/後ろから4〜後ろから1)
・創造進化があるという事実そのものが“神の愛”と“神の意志”の証
・低次元から高次元へと永遠に進化し続けるという事実の背後に、“神の愛”がある
霊的視野で全体を見ると神の愛が見えてくる。物的視野で一部分しか見えない時には不公平にしか思えない。全ての存在が進化しているということ自体が神の愛の証である。
進化すればするほど魂の窓が開き、神の愛がわかるようになり、益々幸福になっていく。
霊的成長に伴う美と調和の拡大
(P185/後ろから2〜P186/6)
・霊的進化に伴い、美と調和の世界が広がり、より高度な美と調和が鑑識できるようになる
・低い次元にいる者は高い次元の世界を認識できないが、高い世界にいる者は低い次元の世界を認識できる
高い山から見ることのできる景色は、低い山からは見ることができない。高い所からは低い所を見渡すことができる。同じものを見ても霊性の高い人と低い人では考え方や感じ方が異なる。進化に伴ってより広くより高度に物事を認識することができるようになっていく。
霊的知識と霊的成長の関係
(P186/後ろから2〜P187/5)
・古い間違った知識を捨て去って、初めて霊的成長が可能となり霊的真理を取り入れられるようになる
・間違った知識は霊的成長の妨げとなる
・霊的成長した分だけ、より多くの知識を手に入れられるようになる(霊性レベルと霊的知識の取り入れには深い関係がある)
間違った知識は霊的成長の妨げとなる。それを捨て去って初めて、真に霊的真理を理解できる。霊性があがれば知識もそれに伴って増えていく。新しいものを受け入れるためには、古くから伝統的に続けてきたことであっても真理に照らして間違いであることを理解したなら、思い切って捨ててしまうことが必要である。
既成宗教であっても、80%は正しい内容であるということもある。しかし、あとの20%が間違っていると、それが霊的成長を阻害してしまう。
2. 霊的成長と苦難の体験について
地上人生の苦しみと霊的成長――“地上人生の苦しみの意味”
(P184/5〜後ろから1)
・霊界へ戻ってからの進化に備えての霊的準備をすること
永遠の霊的成長の基礎的で初歩的な段階を達成すること(スピリチュアリズムの人生観の ポイント)
・地上人生の苦しみは魂の進化(霊的成長)にとって不可欠なもの
・地上人生の苦しみは霊的成長を促してくれるありがたいもの
・地上人生の苦しみの意味は霊界に行ってから分かるようになる
※参考 P207/4〜7
苦しみの無い地上人生は、霊的成長のできない無駄な人生と言っても過言ではない。霊界へ行けば何故苦しんだのかを理解できるようになり、感謝するようになる。
真理を理解したなら、苦しみを霊的視野から見て乗り越えていくことが望ましいが、真理を知らない人にもそれを押し付けてはいけない。苦しみの最中にいる人に対しては同情心を持ち、励ましてあげる方が良い。霊的真理をわかるようになる日が一日でも早く来るように、また苦しみを乗り越えていけるように祈ってあげることが一番良い。苦しみは有難いものだということを理解できない人に無理強いしてはいけない。
物質的環境と霊的成長
(P194/2〜8)
・物質的に恵まれず、物質的な苦難が多いほど、魂は成長
・偉大な精神的指導者は、例外なく低い階級から出ている
・人生を物質的でなく霊的観点から見るべき。物質的価値観でなく「霊的価値観」
物質的幸福感でなく「霊的幸福感」で見る
地上で裕福だからといって霊的成長ができるわけではない。お金持ちはそのお金をどう使うかが試されている。お金があることによる苦労、人のために使えるかなどの試練を自ら選んで地上に誕生してきている。
貧乏でも裕福でも苦労することに変わりはないが、その質が違う。それぞれの霊的成長に必要な試練を選んで来ている。
物質的困難と霊的成長の関係
(P206/後ろから3〜P207/3)
・地上での霊的成長は、苦難と困難の体験を通してなされる
・地上人生を好き勝手に過ごしていると、死後、過酷な人生が待ち受ける(人生を無駄にしたことが 分かり大きな後悔をするようになる)
苦悶と悲哀なくして霊的成長はできない。それによって他者への利他愛を持てるようになる。
身体障害(肉体的ハンディ)と霊的成長の関係
(P190/2〜P192/5)
・身体の障害それ自体が、霊的成長を阻害(ストップ)することはない(霊的成長は霊に関することで肉体に関することではない)
・身体の障害の多くが、前世のカルマに関係している(カルマの法則・償いの法則)
肉体の障害はカルマを清算して霊的成長の道をリセットするプロセスである
・精神障害者は、肉体(脳)に疾患があるために正常な精神を持てなくなっているが、霊はしっかりと自覚を持っている
・身体の障害のために地上的体験が持てなかった場合は、埋め合わせの摂理が働いて霊的成長が不公平にならないような配慮がなされる
肉体的ハンディがあっても霊的成長はできる。また、精神障害の人も霊はすべて理解している。肉体的・精神的に障害があっても、必ず霊界でその埋め合わせがされるようになっている。
3. 人間以外の進化について
動物の進化について
(P197/8〜11、P199/1〜後ろから1)
・人間と動物の進化の仕方は違うが、人間の愛が動物の進化を促す
・人間は神の代理者として “愛の力”で他の生命体の進化を促す。大霊の創造の業の一部を担当
・動物の生命素は肉体の死後、スピリットの集合体(グループ・スピリット)に融合するようになる が、人間から受けた愛が持ち込まれてグループ・スピリット全体の進化が促されるようになる → これが動物の進化
・不当な虐待を受けた場合、埋め合わせの摂理に基づいて、受けた苦痛がグループ・スピリット全体 の進化を促すようになる
人間によって可愛がられ、愛を与えられると動物の進化が促進される。物質的形態としては猿が一番人間に近いので、人間の次に進化していると考えられがちだが、霊的に見ると人間にペットとして可愛がられてきた犬が一番進化している。その次は猫である。
ただし、個的存在として永遠に霊的進化の歩みをするのは人間のみで、動物の霊はそれぞれの種のグループ・スピリットとして存在している。地上での体験をグループ・スピリットに持って帰り、種全体として進化・成長していく。
ペットとして人間に愛された動物は、その愛によって一時的に個性を持つようになるため、死後霊界へ行って飼い主が霊界へ来るのを待つことができる。霊界には動物たちが霊体を保てるようにお世話する仕事をしている霊たちが居る。飼い主との対面の後、共に過ごすようになるが、動物の霊は永遠に存在できないため、いずれグループ・スピリットに戻っていく。
現在の地上を見ると、動物たちは肉食や動物実験などによって虐待され、人間によって苦しみを与えられている。本来なら人間は虐待をやめて慈しんであげなければならないが、人類全体としてそこまで霊性が進化していないため、動物が受けた苦痛の埋め合わせとして進化を促進する摂理が働いている。
人間の愛情が動物の進化を促進するという意味で、人間は神の代理者としての役割を神から授かっている。これは、神の愛は人間を通して動物に注がれるようになっている。これは、人間が動物を慈しみ愛することで、動物に高い意識を芽生えさせることができるということである。人間には動物に愛を注いで、その進化に協力する義務と責任が課せられている。
(参考リンク)
スピリチュアリズムとは>スピリチュアリズムの思想[U]>6.霊的世界の存在者 たち>(7)動物の死後のゆくえと、動物界の進化
<スピリチュアリズム普及会公式サイトへ>
物質界の進化について
(P201/2〜6)
・物質界(鉱物界)も大霊の摂理によって進化する(「進化の摂理」)
・物質界も人間と同じく、進化の途上にある。地震は物質界の進化を調整する作用の一つ
地震などは神の怒りや天罰だと考えられてきたが、物質界の進化の一環である。物質界はまだ完全の域には達していないために、地震や嵐などが起こる。
地球以外の天体の進化
(P202/5〜7)
・地球より進化している人間の住む天体はたくさんある
・地球より進化が劣る天体は一つあるだけ。地球は下から2番目の進化レベルの天体
地上が不合理や不正が横行しているのは、地球が霊的進化において未熟であるということ。スピリチュアリズムがもたらされ、漸く本格的な霊的進化の第一歩を踏み出したばかりである。
(参考リンク)
スピリチュアリズム・ニューズレター>バックナンバー>13号>完全から遥かに 遠い惑星地球と地球人類
<スピリチュアリズム普及会公式サイトへ>
Copyright(c)シルバーバーチの霊訓を道標に生きる since 2014. All Rights Reserved.